東京の島酒の魅力を味わう「東京 ISLANDS SPIRITS WEEK」
「東京ISLANDS SPIRITS」とは?
ジンの蒸留所とコラボした島酒
会場は、東京都港区の虎ノ門ヒルズにある「酒食堂 虎ノ門蒸留所」。店内に蒸留所を併設し、ジンや東京の島酒、島料理も楽しめるこだわりのバー&居酒屋として若い女性を中心に人気のスポット。同蒸留所が作るジンの原料に八丈島や新島の焼酎が用いられるなど、島酒との関わりが深いことから今回の会場となった。フェア名にもある「SPIRITS(スピリッツ)」には、「魂」と「蒸留酒」の2つの意味があり、杜氏の魂がこもった蒸留酒が東京の島々にあることを伝えるのが目的だ。
ここでは、「御神火(ごじんか) 天上25度」(大島)、「さくゆり 華17度」(利島)、「嶋自慢 羽伏浦(はぶしうら)」(新島)などの島酒12銘柄が提供され、オーダーした人にはオリジナルのコースターを配布。バーテンダー監修のオリジナルカクテルも提供された他、焼酎にぴったりの、島産食材を使ったおつまみプレートも提供された。
島に蒸留所があるのが興味深いなど、来場者からは驚きの声
フェア期間中は、フェアを目的に集まった人だけでなく、虎ノ門蒸留所の常連客なども交わりながら、多くの方が、東京の島酒を体験。フェア用に制作されたオリジナルのメニュー表とにらめっこしながら、各銘柄をソーダ割で、ロックで、おすすめのカクテルでと、おのおのが飲み比べを楽しんだ。
青ヶ島産ひんぎゃの塩がアクセントになった八丈島の「うみかぜ椎茸のフライ」や「モッツァレラチーズのカプレーゼ」、新島の「青むろあじのリエット」「明日葉のお浸し」などを盛り合わせた会期中の限定食事メニュー「島産食材のおつまみプレート」も大好評であった。
「東京の離島で、こんなに多くの焼酎があるということをはじめて知った。島に蒸留所があるのが興味深い」、「今まで芋焼酎は苦手だったが、香りもよくてフルーティーだったので、好きになった」、「すっきりとした飲み口が食中酒としてぴったり。麦麹の香ばしさはソーダ割にした時に特に感じられた。周りのお酒好きな友人にも教えたい」などの声が、来店客から挙がり、多くの人が島酒の魅力を堪能した。
世界で活躍するバーテンダーから見た「島酒」の魅力
会期中3月21日には、今回のフェアで島酒を使ったオリジナルカクテルメニューの開発を担当したバーテンダーの大場文武氏が在店し、来店客に直接カクテルを振る舞った。
大場氏は、「FARM TO BAR」をコンセプトに、生産者や産地との関係性にまでこだわった素材で独創的なカクテルを作る気鋭のバーテンダーとして、国内外から高い評価を得ている。
カクテルといえば、ベースになるのはジンやウオッカなど海外の蒸留酒の印象が強いもの。そこに島酒が採用されるには、どのような理由があったのか。大場氏は次のように語ってくれた。
「海外のゲストをもてなすことが多かったので、現在は日本の素材を活かしたカクテルづくりをテーマに活動しています。日本の蒸留酒としてよい素材を探していたところ、試飲会で偶然飲んだ島酒に感銘を受けました。焼酎の先入観を覆すような、軽快な飲み口と香味に驚きました。それでいて、味の個性や島らしさを感じる。バーテンダーとしての想像力がぐっと膨らみました」
お酒を楽しむ層だけでなく、プロフェッショナルからも注目を集める東京の島酒。今後の展開への期待が広がるばかりだ。