“旬”をあじわう季節のお菓子「いちじく」
今回はそんないちじくの目利きポイントと、埼玉県川島町の新鮮ないちじくを使用した、見た目も可愛らしい「いちじくのタルトレット」のレシピをご紹介しよう。
川島町の特産品「いちじく」の魅力
今回ご紹介するいちじくは、埼玉県内一位の生産量・出荷量を誇る川島町で栽培されるいちじくだ。
川島町のいちじくの多くは、「一文字仕立て」で栽培されており、2本の枝を地面に対して平行に伸ばしていくこの仕立て方は、風邪通しがよく日当たりも充分。また、有機肥料での栽培を推奨しており、農薬量、サイズ、色、糖度など厳しい出荷基準を設けている。川島町のいちじくの出荷基準は13-15度であり、甘みが強いのが特長だ。
川島町いちじく生産組合の組合長である木村悟さんに、いちじくの目利きポイントをうかがった。
「全体がふっくらと大きく、赤く色濃くなって、皮に張りが出てきたら食べごろのサイン。いちじくは収穫した後、追熟しないので、購入するときにはしっかり熟して色と香りのよいものを選ぶといいですよ」と、木村さん。
いちじくは傷みやすく、日持ちしないので早めに食べきることが重要。食べきれない場合は、シロップで煮てコンポートにしたり、ジャムにしたりと加工するとよい。
川島町産フレッシュいちじくを使用した「いちじくのタルトレット」
お菓子研究家のmarimoさんに、川島町産いちじくの魅力を生かしたお菓子を考案していただいた。
「いちじくは、しっかりと色づき表面の皮に張りがあるものを選んでいます。完熟のいちじくは甘くて美味しいですよね。そのまま食べても美味しいですし、加熱すると青味が取れて独特の甘さが増すのでオススメです。少量の砂糖と水をフライパンで加熱してから、カットしたいちじくを入れてキャラメリゼするのも美味しいです。ヨーグルトに入れるだけで立派なスイーツになりますよ」と、marimoさん。
生のいちじくは酵素を含んでいるため、ゼラチンが固まらずゼリーやムースには使えないので注意が必要とのこと。ゼリーやムースにしたい場合は、いちじくを一度加熱して酵素を分解してから使うと良いという。
今回、ご紹介するのは「いちじくのタルトレット」のレシピ。糖度の高い“旬”のいちじくを使用し、味だけでなく見た目も色鮮やかで可愛らしい一品となっている。
タルトレットとは、一人分サイズに作った小さなタルトのこと。大きく作るよりも可愛らしい印象に仕上がる。いちじくは中央が赤くて見栄えが良いので、カットして盛り付けるのがおすすめだ。
「なるべくいちじくが沢山乗っている方が美味しいし、可愛いのですが、バランスを見て盛り付けていきましょう。もっといちじくを食べたい!と思ったら、盛り付けの際にカットしたいちじくをお皿に添えましょう。お皿の中が賑やかになり、贅沢感がアップします。チャービルやミントなどのハーブを添えてあげると、お店で買ってきたみたいに綺麗に仕上がりますよ。ぜひチャレンジしてみてくださいね」。
味だけでなく見た目も可愛らしい“旬”のスイーツとして、新鮮で甘みのある川島町のいちじくを使用したお菓子作りにチャレンジしてみてはいかがだろうか。
川島町のいちじく
情報提供:川島町いちじく生産組合 組合長 木村悟さん“旬”の時期
8月から10月
目利きポイント
・付け根の切り口付近まで赤く色付いているもの
・表面の皮に張りと弾力があり、しぼんでいないもの
・先の方に裂け目ができ、中が見えてくるくらいが食べ頃