残りものには福がある、 規格外野菜を救う「福ごはんプロジェクト」
業界の垣根を越えて、食品ロス解決に挑戦
社団法人Tokyo Good Manners Project(TGMP)が主催する「福ごはんプロジェクト」は、食品ロスと真正面から向き合うプロジェクトとして2019年から始動。食品ロス問題の啓蒙、改善に取り組んでいます。
プロジェクト名の由来は「残り物には福がある」という日本のことわざ。第1弾の取り組みでは、東京都・日本橋浜町で年4回開催されている「浜町マルシェ」の売れ残り食材を、お弁当に活用して販売したり、町内にある銭湯の入浴剤に再利用しました。
浜町の飲食店ともコラボレーションして、売れ残り食材をアレンジした「福ごはん料理」を、「富士屋本店日本橋浜町」「浜町かねこ」「HAMACHO DINING&BAR SESSiON」にて提供しました。
マルシェを主催する社団法人日本橋浜町エリアマネジメントの事務局長であり、Tokyo Good Manners Projectの理事も務める水代 優さんは「プロジェクトを通じて、消費者と生産者の距離が縮まってほしい」とその想いを語ります。
規格外野菜を主役にした販売イベントを開催
同プロジェクトは、国内だけで年間約200万トンも出ている規格外野菜にも注目。普段は市場に流通していない規格外野菜を活かすために、2021年、「地球も人も治したい八百屋」を開催しました。
イベントの会場になったのは、日本橋・浜町のカフェ「Hama House」。日本全国から仕入れた規格外野菜を来場者の体調に合わせてお勧めし、販売しました。形は少々悪くても、揃えた野菜はどれも栄養たっぷりなことには変わりありません。野菜の効能・効果をまとめたリーフレットを配布、野菜摂取の充足度の測定器なども設置しました。
そのほか、イベント会場では、規格外野菜を活用した「福ごはん弁当」の販売や、生ゴミから栄養豊富な堆肥をつくる「コンポスト」のワークショップも開催し、地域の多くの親子が参加、日常に取り入れられる工夫・取組みに関心を示してくれました。
2022年には、日本橋浜町のBook&Cafe「Hama House」の5周年を祝うイベントでフードを提供するなど、「福ごはんプロジェクト」は今後も食品ロス問題の解決に向けた取り組みを実施していきます。