ランチにもおやつにも手軽に食べられる。長野名物「おやき」


野菜たっぷり。具材の調理から包むまでほぼ手づくり
工場では1日約1万個のおやきを製造。野菜の加工から調理、包む作業も手作業で行うなど、丁寧につくられている。
パンづくりの技術を生かした独自配合のモチモチ生地
小麦粉に全粒粉のそば粉を配合した生地は、水分率が高くモチモチの食感。一度油で揚げてから焼くという一手間も生地のしっかり感につながる。

レンジで1分ですぐ食べられる。アレンジもたのしい
おやきは冷凍で届き、電子レンジで温めるだけで簡単に食べられる。賞味期限は届いてから60日以上あるのでストックにもぴったり。
山間部で生まれた長野県の郷土食
おやきとは、野菜をつかった具材を小麦粉の皮で包み、焼いたり蒸したりしたもの。もともと長野県の山間部で発祥したと言われる郷土料理で、家庭料理として長野県全域に広まった。具材は地元ならではの野沢菜や、なす、かぼちゃなどが定番で、長野県ではコンビニやスーパーでも見かけるほどポピュラーな食べ物だ。

いろは堂は1925年、長野県小川村で創業したおやきメーカー。創業時は和菓子やパンをつくっていたが、1970年ごろからおやきの製造を開始した。
「おやきは野菜がたっぷり入った、身体にやさしい軽食。地元ではランチやおやつとして日常的に食べるほか、お盆の時期に食べる風習もあります。長野県の名物でありながら、全国のみなさんに日常的に食べていただきたい。そんな思いで、全国へいろは堂のおやきをお届けしています」と話すのは、四代目代表取締役社長の伊藤拓宗さん。

おやきという食文化を全国に広めたいと、おやきのサブスクサービスや、2022年に「OYAKI FARM」がオープン。現代の生活でも伝統のおやきをたのしめるようにと発信している。

手包みで仕上げる。モチモチ食感の秘密は独自製法にあり
いろは堂の工場では具材の調理から包む工程まで、ほぼ手づくりでおやきをつくっている。契約農家を含む全国の生産者から仕入れる野菜や、長野ならではの甘辛い信州味噌など、食材も厳選する。

最大の特徴である生地は、小麦粉と全粒粉のそば粉を使用。水分量が高いので扱いは難しいが、しっとりモチモチの食感に仕上がる。

かぼちゃやあんこ以外の野菜のおやきは、手包みで仕上げているのも驚きだ。具材と皮はだいたい1:1の比率で、たっぷりの具材を慣れた手つきで包んでいく。この工場では約1日1万個を製造する。

もう一つ、一度揚げてから焼き上げるのもユニークだ。大豆油で揚げることで風味にコクが出て、一度冷凍しても生地のしっとり感が失われない。完成したおやきは急速冷凍され、翌日梱包。ギフトボックスに詰めて、全国へと配送されていく。

昔ながらの具材をたのしめる定番7種
おやきの具材に決まりはないが、昔からの定番がいくつかある。いろは堂でもクラシックな具材にこだわり、おやきのアイデンティティと変わらない味を伝え続けている。

初めて食べる人におすすめなのは、やはり定番7種がアソートになった「定番おやき7個セット」。1種類ずつ紹介しよう。

1.野沢菜
いわずと知れた長野名物の漬物野菜で、おやきの具としても王道。おやきには古漬けが使われることが多いが、いろは堂では青々とした浅漬けの野沢菜を塩出しし、信州味噌で味付けしている。

2.ねぎみそ
甘辛い信州味噌と長ネギを炒め合わせて。ゴロっと入った長ネギは、温めると甘味が引き立つ。お酒にも合うおやき。

3.きりぼし大根
干した大根を茹で、長ネギやにんじんを混ぜ合わせて味噌で味付け。さっぱりとした味わいとシャキシャキとした食感がたのしい。

4.野菜ミックス
キャベツをメインに、にんじんや玉ねぎ、野沢菜も入ったスペシャルなおやき。色合いもきれい。

5.ぶなしめじ
長野県産ぶなしめじを長ネギなどと合わせて。きのこの風味と食感がしっかりたのしめる。チーズをのせて焼くアレンジもおすすめ。

6.かぼちゃ
デザート系おやきの定番。ホクホクとしたかぼちゃ餡がぎっしり。クリームチーズを塗るなどのアレンジもよさそうだ。

7.粒あん
こちらもおやつ代わりになる粒あんのおやき。モチモチの皮とあんこの相性が抜群。ミルクアイスを挟んだアイスサンドは「OYAKI FARM」の人気メニュー
食べ方は簡単で、電子レンジで1分温めるだけ。できればオーブントースターやフライパンで表面を軽く焼くと、香ばしさが増してさらに美味しく食べられる。お家で食べる時にはチーズをのせたり、スパイスを足したりとアレンジもたのしんでほしい。
冷凍保存で届いてから60日以上は日持ちするので、家のストックや忙しい方へのギフトにも最適。野菜しか入っていないので、ベジタリアンの人にもぴったりだろう。長野名物おやきのある生活を、始めてみてはいかがだろうか。