伝統ある醤油蔵の、未来への想いをこめたスイーツ醤油
笛木醤油の「スイーツにかけるしょうゆ」について、贈り物としてのおすすめポイントをご紹介しよう。
伝統ある醤油蔵がつくる味わい
笛木醤油の看板商品「金笛醤油」は、二夏かけて熟成させる旨みの濃縮された濃い口醤油。その生醤油を、塩水の代わりに仕込みに贅沢に使用した「金笛 再仕込み生醤油」をベースに、黒糖やザラメなどを独自のレシピで配合し、大鍋で煮詰めてつくりあげたのが「スイーツにかけるしょうゆ」だ。上品な「金笛 再仕込み生醤油」の風味にやさしい甘みが加わり、その味わいはなんとも懐かしく、それでいて新鮮。アイス、ヨーグルト、パンなど様々なものにかけて楽しめ、安心・安全な材料でお子さんのいるご家庭への贈り物にも喜ばれるだろう。
遊び心のあるパッケージ
「スイーツにかけるしょうゆ」のボトルデザインはなんと8種類もある。可愛らしい表情豊かなボトルは、思わず笑みがこぼれる。ぜひ、贈るシーンによってその表情を選びたい。また、顔の書かれていないタイプもあり、購入者が自由に表情やメッセージなどを書き込んでオリジナルデザインのものをプレゼントできる。
自然の力で作る伝統製法のクラフト醤油
「スイーツにかけるしょうゆ」の誕生の経緯を伺うべく、埼玉県川島町にある笛木醤油の醤油蔵を訪れた。
長閑な田園風景が広がるこの地域は、四方を川に囲まれ豊かな土壌がはぐくまれ、昔から良質な大豆や小麦が栽培されている。創業は寛政元年(1789年)。以来200年以上に渡り、伝統的な木桶での醤油づくりを続けている。
「木桶を使い、自然の力に任せて作ると、発酵・熟成ともに時間がかかります。でもその分、味に深みのある美味しい醤油が出来上がるんです」と、語るのは、笛木醤油12代目当主の笛木吉五郎さん。幼いころからこの醤油蔵とともに育ち、2017年からは笛木醤油の代表として醤油づくりをおこなう。
厳選した大豆や小麦を使用し、丁寧につくられる醤油蔵のなかは、もろ味の良い香りが漂う。醤油蔵では、空調などは使用せず自然の温度で、この土地の気候を生かしてつくられている。今年の夏は暑かったため、熟成が例年より早いというが、それはまた良い味わいになっているそうだ。まるでワインのように、地域の材料と気候で、自然に任せてつくることが、“その土地ならではの醤油づくり”だと笛木さんはいう。
笛木醤油では30年以上も前から減塩醤油を開発し、塩分制限が必要な人からも支持されている。ほかにも、万能調味料であるだしの素、地元産の良質な胡麻を使用した無添加の胡麻ドレッシングなど、数々の商品を生み出しており、どれもがロングセラーで地域の人たちに親しまれている。
地域とのコラボレーションで生まれたスイーツしょうゆ
そんな伝統ある笛木醤油で「スイーツにかけるしょうゆ」が生まれた経緯を、広報担当でもあり、笛木さんの奥様でもある笛木小春さんにうかがった。
2017年の夏に、近隣の川越市内にある明治8年(1875年)創業の和菓子店、福呂屋(ふくろや)と、東京国際大学とのコラボレーションで「金笛生醤蜜(なまひしおみつ)使用・甘露むらさきかき氷」という、醤油かき氷のメニューを考案。笛木醤油の生醤油に黒糖などを加えたシロップが使用されており、福呂屋の店舗で提供したところ、この意外性が評判を呼んだ。
自社の醤油をもっと様々なシーンで味わって欲しいと考えていたことから、かき氷のシロップとしての醤油の活用にヒントを得て、デザートに使える醤油調味料の開発に取り掛かった。そして、福呂屋の監修をうけながら約1年かけて「スイーツにかけるしょうゆ」の製品化に至ったのだそうだ。
「最近の若い人で、なかなか1リットルの醤油を買う人はいないですよね。うちでは気軽に試してもらえるように、通常の醤油瓶も小さなものを揃えています。『スイーツにかけるしょうゆ』も、手に取ってもらいやすいようなサイズの小瓶にしました」。
パッケージは川越を拠点に活動する若手のデザイナーに依頼。お土産やギフトなど様々なシーンで選んでいただけるようにと、様々な表情が描かれたデザインが採用された。
「メープルシロップを使うような感覚で、いろんなものに合いますよ。定番はバニラアイスや、ヨーグルトです。きな粉とも相性がいいですよね。近隣の保育園では、おやつの時間にマカロニときなこに和えて提供されているそうで、私たちも試してみたらとても美味しかったですよ」と、小春さんが教えてくれた。
100年後に向けた想いを、醤油に託して
笛木醤油が大切にしているのは、「美味しい醤油をつくる そして笑顔があふれる明るくて豊かな食卓をつくる一助となりたい」という想いだという。
醤油の作り手として、環境にやさしく安心安全な醤油づくりを未来へつなげるために、「100年プロジェクト」を発足。
埼玉県小川町で栽培される甘みの強い「青山在来大豆」を、無農薬・無化学肥料で栽培する有機農家に育ててもらい、醤油をつくる取り組みを始めた。植え付けや収穫はワークショップ形式でだれでも参加可能に。子供から大人まで、慣れない畑仕事に力を合わせたという。
また、伝統的な木桶での製法を守るため、全国の桶職人に桶作りを依頼。2016年には50年ぶりに吉野杉を使った新桶が完成し、続く2017年、18年と新桶のサイズもスケールアップしながらチャレンジを続けている。
桶にはこれから仕込まれるもろ味に、美味しくなるよう願いを込めてメッセージが書き込まれた。他にも、毎年9月には笛木醤油の創業祭を地域の人たちに向けて開催し、もろ味絞りや櫂突きの体験を行ったり、和食文化を子供たちに伝える食育の出前授業や工場見学の実施など、その活動は精力的で多岐にわたる。
「自分の地元には、古いお醤油屋さんがある、と地域の子供たちに親しんでもらいたい。あと母親の立場として、子供たちに手の込んだ料理を毎日作るのは大変。そんなときに、せめておいしい調味料があれば、少しラクに、美味しく、食卓も笑顔になると思うんです。笛木醤油のお醤油がそんな存在になってくれたら嬉しい」と、小春さんは想いを語ってくれた。
地域に根差した醤油蔵のつくる、未来への想いが詰まった1瓶。ぜひ、贈り物にいかがだろうか。