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OKURIMONO (February 2016)

東京産の調味料を集めて

フードリレーション 「東京さしすせそ」

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パッケージ
  • *パッケージは価格帯によってカタチが変わる場合がございます。
  • *デザインは時期によって変更の場合がございます。

日本料理の基本とされる「さしすせそ」は、5つの調味料、「砂糖(さ)、塩(し)、酢(す)、醤油(せ)、味噌(そ)」のことを指し、これらを料理に使用する際の順序を語呂合わせしたものだ。今回ご紹介する「東京さしすせそ」は、味噌をソースに替え、寿司や天ぷら、もんじゃ焼きなど、伝統的な東京の料理の味付けの基本となる調味料の詰め合わせ。東京を代表する調味料メーカーが長い時間をかけて守り育てた調味料を、美しい統一パッケージにしつらえ、“東京の食文化”を体験できる贈り物として生まれ変わらせた。2013年に発売を開始して以来、日本人の心の琴線に触れる贈り物としてヒットすると同時に、ヨーロッパでも日本の食文化のシンボルとして高い評価を獲得している。

調味料は、それ単独ではなかなか贈り物の主役になることはないものだ。しかし、本当によい調味料、美味しい調味料は料理界の目利きによって選ばれ続けており、伝統の製法も職人の技によってしっかりと受け継がれていた。世界中の食材が集まり、新しい料理が生み出される東京のなかにあっても、色あせない伝統の調味料。それこそ、贈り物にふさわしい価値があるものだ。

「東京さしすせそ」に選ばれた5つの調味料の奥深さやこだわりをご紹介しよう。
今回は、「東京さしすせそ」の商品化を手がけた栗尾幸二郎さんに、各調味料の特長を伺った。

品質と製法にこだわる5社の調味料の魅力

「さ」とう:宮崎製糖(江東区)「たまざとう」

「たまざとう」は、昔ながらの製法でつくられた含蜜糖で、乾燥工程でできる蜜玉が多く入っていることから「たまざとう」と名付けられています。精製糖(原料糖である粗糖からビタミンやミネラルといった不純物を取り除き、精製したもの)と違ってサトウキビ由来のミネラルが多く、上品な風味があるため、料亭などで煮物のかくし味として重用されています。

「し」お:海の精(新宿区)「ほしじお」

原料も製造地も完全国産のとても希少な天日塩。多雨多湿の日本では、太陽と風の力だけで塩を結晶化させるのは非常に困難で、少量ずつ手間と時間をかけてつくられています。ザラメ状の塩の結晶はゆっくりと溶け、マイルドで奥深い味わいで、プロの料理人にも選ばれる塩です。

「す」:横井醸造工業(江東区)「米の酢きんしょう」

江戸前寿司の発展を縁の下で支えてきた酢のメーカー。長期熟成させた麹酢(赤酢)に、国産米の米酢をブレンドしてつくった伝統的な江戸前のお酢が「きんしょう」です。コク、旨み、キレの三拍子が揃い、酢の風味にこだわりをもつ名店の寿司職人から、高い評価と信頼を得ています。

「せ」うゆ(しょうゆ):近藤醸造(あきる野市)「五郎兵衛しょうゆ」

国産の丸大豆をさらに厳選し、杉桶でじっくり1年かけて熟成させた濃いくち醤油です。仕込みに使う塩水の量を極限まで少なくして、旨みが凝縮された贅沢な味わいに仕上げています。プロの料理人からも指名買いされる醤油の、独特のコクと優雅な香りをお楽しみください。

「そ」-す(ソース):ポールスタア(東村山市)「中央線ソース」

料理の「さしすせそ」の「そ」は味噌とされていますが、「東京さしすせそ」では、東京名物もんじゃ焼きなどに使う「ソース」に置き換えました。このソースは、中央線沿いの地域で生産されている梨やリンゴを原材料の30%以上加えた、フルーツ由来の自然な甘みを活かした添加物無添加のソースです。揚げ物にかければ口当たりが軽く、料理の隠し味として使えばコクと深みがアップします。

職人の「伝統と想い」を現代的なデザインで表現

「東京さしすせそ」の商品化を手がけた栗尾さんは和菓子屋の次男に生まれ、食通が高じてフードアナリストや野菜ソムリエの資格を取得。江戸前の味=東京料理というものを何で表現するべきかと考えていたとき、今も東京で昔ながらの製法にこだわってお酢や醤油をつくり続けている工場と出会い、基礎調味料の世界に行きついたのだという。

東京の味を支えてきた魅力的な調味料を “東京の食文化”として表現し、広く世に発信したい。そう考えた栗尾さんは自身が惚れ込んだ都内の工場を説得して歩きまわり、老舗メーカーたちも栗尾さんの想いに賛同した。酢も醤油も1品ずつでは発想も販売先も拡がりにくいが、5つが集まればそれは特別な“東京の食文化”のシンボルになりえる。

「東京は、様々なモノにあふれ、なんでも贈り物になりえます。そのなかで文化と歴史を反映した贈り物がつくれないのか、といった想いから、調味料を贈り物に生まれ変わらせる発想が生まれました」と栗尾さんは話す。贈り物の商品化で、まずとりかかったのは容器探し。調味料の色あいが美しく透けて見えることにこだわり、だどりついたのが今の容器だ。

次に、調味料一つひとつの品質と伝統を、モダナイズされたパッケージで表現した。デザイナーには、栗尾さんと親交のあった相澤幸彦さんが取り組みに共感し参画。桜の花と伝統的な商紋をモチーフとし、漢字と英語が混在する古き良さを残しながらも、新しさを表現するロゴをつくり上げた。ロゴには5つの基礎調味料を5枚の桜の花びらに見立て、食卓の上に一つの花が咲くようにという願いが込められている。古い木箱を模した紙製のパッケージは手で提げて持ち歩き、そのまま相手に手渡せるようにと工夫されたものだ。東京を訪れて商品を手にした外国人のお客様向けに、英語による紹介リーフレットも同梱されている。

「贈る人も、贈られた人も幸せな気持ちにするというのが贈り物としての極意。『東京さしすせそ』は桜と同じように長く人々から愛され、喜ばせる存在に育っていってほしい」と栗尾さんは語る。

2013年に発売した「東京さしすせそ」。その魅力は料理を愛する人たちを惹きつけ、すでに様々な賞に輝き、注目を集めている。 例えば経産省が主催する「The Wonder 500(日本が誇るすぐれた地方産品を海外に広く伝えていく事業)」の認定品の一つに選ばれたほか、ベルギーで行われている世界的なパッケージデザインコンテスト「Pentaward 2014」のゴールドアワード賞や、ドイツ開催の世界最大のデザインコンテスト「reddot award 2014」、ドイツの最も権威のあるデザインアワード「German Design Award 2016 Special Mention」のエクセレント・コミュニケーションデザイン パッケージ部門において審査員特別賞などを立て続けに受賞している。

「和食」が世界的なブームとなるなかで、「東京さしすせそ」をきっかけに日本の調味料を知り、料理することを楽しむ人が、世界中で増えていくかもしれない。

Writer : HISAYO IWABUCHI / Photographer : CHIE MARUYAMA
※掲載されている一部の画像については、取材先よりご提供いただいております。

東京さしすせそ

URL http://www.tokyosashisuseso.com/

株式会社フードリレーション

所在地 東京都港区白金台5-2-5
TEL 03-6717-4639
URL http://www.foodrelation.com/

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