目利きたちの美味への追求がつくり上げる「いとう和牛」
*パッケージは価格帯によってカタチが変わる場合がございます。
*デザインは時期によって変更の場合がございます。
肥育から加工まで徹底追及し、4等級以上に格付けされた黒毛和牛の中でも、熟練の目利きたちが認めたものにだけ与えられる「いとう和牛」の称号。それは、1928年(昭和3年)創業の食肉ブランドの代表格である伊藤ハムのプライドだ。その「いとう和牛」の品質の良さは、肉を観た瞬間に感じることができるだろう。
まずは、伊藤ハムの「いとう和牛」を実際にSHUN GATE 編集部メンバー内で食べたときの感想を、味だけではなく、見た目など様々な角度から、受け取る側の素直な気持ちも交えてお伝えしておこう。
これぞ国産黒毛和牛。貫禄すら感じる濃厚な旨み
一枚ずつ丁寧に包まれた薄切り肉は、手の平を優に超える大きさにまず驚く。4等級以上の肉質という通り、きめ細かな霜降りと鮮やかな色はうっとりするほど美しい。
この「いとう和牛」をすき焼きにして食べてみる。鉄鍋にひろげてさっと焼き、肉に火が通りすぎない程度のところで引き上げ、溶いた卵にくぐらせていただく。細かく入ったサシが口の中でほどけ、牛肉の濃厚な旨みが鼻に抜けていく。いつまでも舌の上に残る味の余韻に、国産黒毛和牛の堂々たる貫禄を感じずにいられない。すき焼きはもちろん、軽く焼いてワサビや岩塩で食べても、肉本来の味を楽しめるだろう。
丹精込めて牛を育てる
鹿児島県志布志市にある小高い山の頂上に、「いとう和牛」の生産農場のひとつとして、みらいファームがある。オープンしてまだ1年ほどという農場は、従業員の手仕事と最新システムによる徹底管理のもと、現在約1600頭の黒毛和種が飼育されている。
所長の岡田幸治さんによると、黒毛和種はとてもデリケートな牛なのだという。「黒毛和種というのは牛の中で一番育てるのが難しい品種。雨風を防ぐしっかりした施設じゃないと、いい牛は育ちません。鹿児島は夏場非常に暑くなるので、屋根に断熱材をひきファンを回して温度調整に努めます。朝と昼の寒暖の差が大き過ぎるのも良くないですが、差が無いと逆に締りのない肉質になってしまいます。飼料の給与などの作業はコンピューターで管理していますが、一頭ずつの状態をしっかり見るには、絶対に人の手でないとできません」。
選ばれし牛だけに与えられる「いとう」の冠
今回取材したみらいファームでは約30ヶ月間飼育された黒毛和種を同じ町内にある加工場・サンキョーミートに直送する。ただし、すべての牛が「いとう和牛」になれるわけではない。
4等級以上に格付けされた枝肉の中から、熟練の目利きが「いとう和牛」にふさわしい肉質のものだけを選び出す。
「肉質は等級を決める際にも基準にされる、あばら骨の6番目と7番目の断面(通称:ロースの断面)を見て判断します。色みの鮮やかさ、肉の締りや乾き具合、均整のとれた形、サシは美しいか、枝肉全体の形などを見ていきます。時には指で触れてみて、脂の溶け具合を確かめることもあります。ただ、一番大事なのは最初に見た時の直感。枝肉を見た瞬間に、これまでの経験から養った勘で“いけるな”という感覚があるんです」。そう教えてくれたのは、藤田心さん。鍛えあげられた彼らの審美眼が「いとう和牛」のクオリティを守る要。
人の手で丹精込めてつくられた「いとう和牛」は、きっととっておきの贈り物になるはずだ。