その日水揚げされた未利用魚を缶に詰めた「今朝の浜」

島根県浜田市にある水産加工業者・シーライフが手がける水煮缶「今朝の浜」。地元漁港で水揚げされた未利用魚がランダムで入っています。シーライフが見向きもされない未利用魚に着目した理由とは? 開発の背景を辿ると、漁業を支える地元メーカーの熱い思いが見えてきました。

<「今朝の浜」のここに注目>

・地元の漁港で水揚げされた未利用魚を缶詰に加工している
・漁業を支えるために、未利用魚はその日のうちに全て買い取り
・ラインナップは仕入れ次第。使っている魚は開けてみるまでのお楽しみ

“レアもの”とも出会える、未利用魚の缶詰

「今朝の浜」は、日本海有数の港町・島根県浜田市で生まれた魚の水煮缶シリーズ。魚の水煮缶といえばサバやイワシなどが定番ですが、「今朝の浜」は「未利用魚」を使っています。

未利用魚とは、水揚げ量が少ない、知名度が低いなどの理由であまり市場に出回らない魚のこと。「今朝の浜」では、これまでに約50種類の未利用魚を缶詰にしてきました。ラインナップは、きんたろう、しいら、だつ、ふえふきだい、ほうぼう、れんこだい……と、都心のスーパーマーケットや鮮魚店では見かけないものばかり。ときには、地元の消費者にも知られていない“レアもの”も登場します。

地元の海水から作った「浜守の塩」だけで味つけされているので、魚の持ち味を余すことなく堪能できます。うま味が溶けた残り汁を炊き込みご飯やパスタ、アクアパッツァなどに応用するのもおすすめです。

未利用魚を活用して、浜田港の未来を支える

河上清貴さん

「今朝の浜」は、 浜田市に拠点を置く水産加工業者・シーライフが製造しています。商品化にあたって、2017年に缶詰工場を新設しました。そうまでして未利用魚を活用する理由とは? 代表の河上清貴さんは、次のように話します。

「資源を最大限に活用していくために、浜田港で水揚げされた未利用魚をその日のうちに全て買い取って缶詰にすることにしました。というのも、浜田港の漁獲量は、30年前と比べて10分の1にまで減っています。気候変動などが危ぶまれるなかで、ブランド魚のアジ・のどぐろ・カレイや干物づくりだけをメインにしていくわけにはいかないんです」

どんな中身なのかは、缶詰を開けてみるまでのお楽しみ。「『今朝の浜』は浜田のことや魚を知ってもらうためのツールでもあるんです」と、河上さんも期待を寄せています。

魚のアラの有効活用や缶詰以外の新商品など、河上さんのアイデアは尽きることがありません。浜田港に新たな名物が生まれる日もそう遠くはなさそうです。

Writer : THINK & EAT編集部
※掲載されている一部の画像については、取材先よりご提供いただいております。

株式会社シーライフ

所在地 〒697-0017 島根県浜田市原井町907-2
TEL 0855-23-3105
URL https://ec-sealife.net/

※こちらの情報は取材時のものです。最新の情報は各店舗にお問い合わせください。

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