OKURIMONO (December 2014)

100年の歴史が作りだした日本ならではの“バウムクーヘン”

ユーハイム バウムクーヘン

ユーハイム バウムクーヘン

<PACKAGE>

パッケージ
  • *パッケージは価格帯によってカタチが変わる場合がございます。
  • *デザインは時期によって変更の場合がございます。

今回の贈り物は、日本ではその年輪が繁栄や長寿をイメージすることから、慶事の贈り物の定番となっているバウムクーヘン。この誰もが知っているバウムクーヘンは、一人のドイツ人菓子職人カール・ユーハイムによって日本にもたらされたもの。今回、SHUN GATE編集部では、その遺志を引き継ぎ、神戸の地で100年に渡りバウムクーヘンを焼き続けている、ユーハイムのバウムクーヘンを紹介する。日本におけるバウムクーヘンの歴史そのものともいえるユーハイムのバウムクーヘンは、その美しい年輪とまっすぐな美味しさで慶事に華を添える贈り物として最適な一品だ。

まずは、ユーハイムのバウムクーヘンを実際にSHUN GATE編集部メンバー内で食べたときの感想を、味だけではなく、見た目など様々な角度から、受け取る側の素直な気持ちも交えてお伝えしておこう。

洗練された美しさとまっすぐなおいしさ

洗練されたパッケージの蓋を開けると、その歴史を証明するかのように、バウムクーヘンの美しい年輪が目に飛び込んでくる。緻密に重ねられたその一層一層の輪は芸術的であり、ホワイトチョコレートでコーティングされた側面も気品があって美しい。
口に運ぶと、しっとりとしたスポンジが口の中でふわりとはずみ、それに呼応するように自然な甘さがじんわりと広がってくる。乳化剤や膨張剤などを一切使わないという、そのスポンジはふんわりとした弾力をもち、それでいて食べ応えもある。コーティングされたホワイトチョコはほんのりとした甘さで、爽やかな味わい。甘いものが苦手な方にも愛される一品なので贈る相手を選ばない。不必要な添加物を使わない、その自然な甘みから「まっすぐなおいしさ」と評され、100年に渡り愛されていることも頷ける。

神戸の地で100年の年輪を重ねるユーハイム

我々は、ユーハイムのバウムクーヘンの年輪の美しさと、まっすぐなおいしさの秘密を探るべく、ユーハイムが本店をかまえる神戸へと向かった。
古くから港町として栄え、様々な西洋文化の入り口として機能していた兵庫県神戸市。海と山の迫る東西に長く続く街並は美しく、道行く人々の、いで立ちはどこか洗練されている。夜になれば1000万ドルとも称される国内でもトップクラスのパノラマ夜景を拝めるこの街は、日本にいながらも異国情緒を感じさせてくれる特別な土地だ。ドイツの伝統菓子バウムクーヘンが、この神戸の地に根付いたのは、西洋文化を取り入れ、それを育んでいける土壌がこの神戸の街にはあったからだろう。
バウムクーヘンが、日本で初めて焼き上げられたのは、約100年前。戦時下の広島で捕虜として収容所にいたドイツの菓子職人カール・ユーハイムが似島収容所浮虜製作品展覧会でバウムクーヘンを出品したのが始まりだ。捕虜生活から解放されたカールは横浜に店を開いたが、大正12年(1923年)に関東大震災に見舞われ、その後、ここ神戸にユーハイム本店を開設した。
港町神戸には当時から多くの外国人が住んでおり、ユーハイムは本場のドイツ菓子を売る店として注目され、急成長していった。その歴史の灯は創始者カール亡き後も消えず、神戸の菓子職人達の手によって育てられてきた。バウムクーヘンが日本の贈り物の定番として知られるようになったのも、カールの遺志を受け継いだユーハイムの菓子職人達による100年に渡る、たゆまぬ努力があってこそだ。

こだわりの素材とユーハイムならではの手仕事

バウムクーヘンの作り方について話を聞くと、その作業工程に驚かされた。ユーハイムのバウムクーヘンは、いまや、その名が広く知れ渡り、均整がとれた年輪の美しさから、機械で自動的に大量生産されていると思われがちだが、マイスターの経験や感覚に基づく判断によって作られているという。
「今の時代にあった作り方とは言えない非効率的な作り方ですが、ユーハイムでは機械に任せきりにせず、必ず職人が立ち会いバウムクーヘンを作っています」と、ユーハイムのマイスター、吉賀さんが教えてくれた。吉賀さんは厳しい修行を経てドイツの国家資格を取得したマイスター。ユーハイムではこの吉賀さんのようなマイスターの指導のもと、バウムクーヘンを一つひとつ丁寧に焼き上げているという。今回特別に、バウムクーヘンを作る工程の一端を、神戸本店の試作工房で吉賀さんが実践しながら、そこに潜むユーハイムのこだわりを明らかにしてくれた。

ユーハイムのこだわりは、生地作りから。創始者であるユーハイム夫妻の「体のためになるから美味しい」という理念のもと、創業以来、不必要な添加物などを使用しないで生地をつくっている。
まず、バウムクーヘンをしっとり、ふんわり仕上げる為に、卵の卵黄と卵白を別々に泡立てる。手間は2倍になるが、添加物を使用せずにふんわりした食感を生み出すには欠かせない工程だ。卵黄のもつ乳化性と卵白のもつ起泡性が、乳化剤や膨張剤などを使わずとも生地をふんわりさせてくれるという。
砂糖には和菓子づくりに使われる上白糖を使用。グラニュー糖よりわずかに水分含有量が多いため、焼き色がつきやすく、甘味は強くなり、しっとりと仕上がるとのこと。
またバターは、乳酸菌発酵させない特注のバターを使用。通常より約2%水分含有量が少ないため溶けにくい。ねっとりとした伸縮性が、生地に折込みやすく、溶け出しにくいため、良好な生地の状態を維持できるのだという。
「たった2%の違いですが、この差が大きいんです」と吉賀さん。シンプルな材料で構成されるバウムクーヘンだからこそ、細部へのこだわりが大きな差となってあらわれるのだ。

生地が完成し、焼きの工程へ。バウムクーヘン専用の焼き釜を前に、マイスター吉賀さんの顔つきが変わった。ここから40分以上かけて20層近くの生地を回転する芯棒に塗り込みながら焼き上げていく。
「芯棒の回転による遠心力で形は簡単にくずれてしまうし、塗り込んだ生地が均一についてくれません。そこを手でならしながら、焼いていきます。じっくりと見ながら、ちょうど良い焼き具合になったら、次の層をかぶせていく。この繰り返しです」
と語る吉賀さん。真剣な眼差しでバウムクーヘンを注視し、形を整え、焼き具合を均一にしていく。一層一層生地が重ねられ、徐々に形づくられていくバウムクーヘン。厨房には、美味しそうな香りが漂う。
「何層も重ねて行くと重さで棒から落ちてしまうこともあります」最後まで注意深く見守る姿に、吉賀さんのマイスターとしての矜持を感じた。そのように丹念な作業が繰り返され、完成したバウムクーヘンは、美しいキツネ色に焼き上がり、とても美味しそうな存在感を放っていた。

生地作りから、焼きの工程まで、吉賀さんがこだわりをもって作り上げる様を直接見ることができ、お菓子メーカーとしての真摯な姿勢に感動を覚えた。決して、生産効率を重視した方法とは言えないが、一層一層丁寧に焼き上げることでしか出せない美しさと美味しさが、ユーハイムの魅力を生み出し、長年に渡って愛される理由となっている。
この丁寧な作業とこだわりによって作りだされるユーハイムのバウムクーヘンは、100年という時を刻むなかで、日本独自のバウムクーヘンへと進化させていった。そして、今では日本のバウムクーヘンは世界にも誇れるものとなったのは言うまでもないだろう。

切り立てのバウムクーヘンが楽しめる神戸元町本店

ユーハイムのバウムクーヘンは「切り立てが美味しい」という評判。そんなお客様の声にこたえて、ユーハイムでは量り売りを実施しており、この神戸の街では、グラム単位でお求めになる方も多いのだとか。神戸元町にあるユーハイム本店では、マイスター自ら作る「マイスターの手焼きバウム」を本店限定で販売している。また、ティーサロンやレストランもあり、異国情緒を感じるクラシックな空間でバウムクーヘンをいただくこともできる。神戸に立ち寄った際は、ぜひ元町本店で、バウムクーヘンの、まっすぐなおいしさに舌鼓を打ちながら、バウムクーヘンの歴史に想いを馳せてみてはいかがだろうか。

Writer : TOSHIFUMI KIUCHI / Photographer : SATOSHI TACHIBANA
※掲載されている一部の画像については、取材先よりご提供いただいております。

ユーハイムの紹介

株式会社ユーハイム

本社所在地 兵庫県神戸市中央区港島中町7-7-4
TEL 078-302-1001
URL http://www.juchheim.co.jp
Facebook https://facebook.com/JUCHHEIM

神戸元町本店

住所 兵庫県神戸市中央区元町通1-4-13
*JR元町駅より徒歩約5分
TEL 078-333-6868
営業時間 ■1Fショップ
 10:00-20:00
■2Fティーサロン
 10:00-18:30(ラストオーダー18:00)
■B1Fレストランインビス
 11:00-20:00(ラストオーダー19:30)
定休日 第3水曜日(祝日の場合は翌日)

神戸 観光情報

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