THE POWER OF SHUN(May / BACK NUMBER 2014)

SHUN STYLE

「新緑の手まり寿司弁当」

春夏秋冬、四季の移ろいがはっきりしている日本では、自然が見せる豊かな表情や天候の変化に合わせて、様々なスタイルで"旬"を楽しむ文化がある。
SHUN STYLEでは、それぞれの季節の風物詩に合わせて、日本の代表的な"旬"の食材を紹介していく。

今回は「新緑の手まり寿司弁当」。

冬枯れの木々が芽吹き、日差しに照らされ鮮やかな緑色がきらきらと輝く季節、家族や友人を引き連れて、揚々とピクニックやハイキングに出かけるには最良の時期。
そんな新緑の行楽シーンに合わせて、SHUN GATE編集部が"旬"の食材を使った手まり寿司弁当をアレンジしてみた。

手まり寿司は、一口サイズで食べやすく、華やかな色彩を楽しめる上、酢飯がギュッと詰め込まれているので、見た目以上に満腹感を得られる。
まさに日本人のアイデアが凝縮された料理だ。

  • 新緑の手まり寿司弁当写真1
  • 新緑の手まり寿司弁当写真2
新緑の手まり寿司弁当メニューガイド
アスパラの手まり寿司
春先から芽が出始めるアスパラガスの最もおいしい季節は春から初夏にかけて。
栽培が盛んな北海道産のアスパラガスを薄切りに。
筍の手まり寿司
春野菜の代表格の筍。
筍は10日間ほどで竹に成長してしまうので、食べられる期間もほんの一瞬。
採ってからも時間が経つと灰汁が強くなり、えぐみが強くなるので、掘ったらすぐに料理するのが肝心。
くまもとあか牛とカブのおろしの手まり寿司
熊本産の「くまもとあか牛」は、余分な脂肪の少ないヘルシーな牛肉として有名。
"旬"が春と秋の2回あるカブ。やわらかい春物はおろしにぴったりだ。
天草シマアジの生ハムの手まり寿司
シマアジの身をごく薄く切り、柚子の香りを付けて生ハム状に仕上げた熊本県天草地方の逸品。
春を迎え、水温が15度を超えた海で育つシマアジしか使わない。
菊池水田ごぼうの手まり寿司
収穫の最盛期を迎えている熊本県菊池市の「水田ごぼう」。
その名の通り水田で作られるごぼうは、無農薬・無化学肥料で栽培されており、繊維質が柔らかく香り豊か。
そら豆の手まり寿司
そら豆の旬前線は、桜前線より2ヶ月遅れて北上する。
鮮度がすぐに落ちてしまうので、出回る時期が非常に短い貴重な食材。
熟れてから美味しく食べられるのはたった3日間。
わかめの手まり寿司
わかめの"旬"は3~5月。初夏に成熟するが、若いほど味が良いので春に水揚げされる。春を告げると言われる「生わかめ」は春の旬の時期にしか食べられない。
天草産雲丹の手まり寿司
3月の解禁を迎え、漁がはじまった天草の天然むらさき雲丹。
冬の冷たい荒れた海を過ごし、桜が咲く頃に獲れるこの時期のものを、地元では「桜うに」と呼ぶ。
実山椒の炊き込みの手まり寿司
日本では有史以前から利用されているという山椒の未熟な実。
山椒の中でももっとも辛みと香りが強い。6月に出回る。
シラスと佃煮にしたちりめん山椒が有名。
赤米とひじきの手まり寿司
赤米は古代米の一種。古代人が食べていた栄養豊富な米。
ひじきも日本では古くから食べられていた。"旬"は3~4月。南の地域から迎える。
獲ったばかりのものは渋みが多いので、一度干して食べる。
黒米としらすの手まり寿司
黒米も古代米の一種。紫黒米、紫米とも言う。
シラスの"旬"は3月下旬~5月。産地で有名なのは相模湾や湘南地区。
1~3月中旬までは禁漁とされていて、禁漁から解禁された春の相模湾には生シラスを求めて多くの人が集まる。
桜餅
日本の春といえば「桜」。
桜を見るだけではなく、食すという文化は日本特有。
桜餅の桜とは桜の葉のこと。同じ桜餅でも、地域によって色々な種類がある。
種類で代表的なものは、長命寺桜餅(江戸風)と道明寺桜餅(上方風)。
今回の弁当に入っているのは道明寺の方。

Writer : TAICHI UEDA / Photographer : SATOSHI TACHIBANA